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FLPパビリオン

様々なニュースを読み解く、セールスパーソンのためのニュース解説。(週1回更新/全12回)
お客様のための有効な情報提供に役立つコンサルタントからのアドバイスをご紹介いたします。


エンタープライズ2.0時代の到来:"2.0"は企業内コラボの特効薬なのか
(ITmediaエンタープライズ)

メッセージは大きく2つあります。
【1】 エンタープライズ2.0に関して、提案・提供者側と利用者側(得に経営層)との間に意識のギャップが生じている、
管理職の59%が「会社の収益を増やす機会である」とWeb2.0の重要性を認識しているものの、経営者層の54.1%は「会社の収益に影響はない、または分からない」と答えている。つまり、管理職は必要であると認識していても、経営者層の理解を得るのにハードルが高く導入まで至らないというケースが多いようだ。
企業におけるWeb2.0(エンタープライズ2.0)の重要性は認識されているが、具体的な利用計画が進んでいないという現状。「Web2.0くらい知っているが、何をどう使えば、うちの会社に何が起こるのか?」という経営者層の声。
このような情報こそ、お客様への提案内容を考える際のヒントですね。
【2】 「社員の暗黙知を形式知にして、組織内でナレッジとして共有する」ということに、エンタープライズ2.0を利用できる
社員の暗黙知を集合知化すること。つまり、組織の枠を超えたコラボレーションとボトムアップ環境を作ることで、EGM(Employee Generated Media)形成が期待されている。EGMによって、「見える化=見せる化」が進み、「見えること」が現場力を高め、社員の思考や行動様式が改善されていく、そして足腰の強い企業へと進化させていくことができるであろう。
これは、ナレッジマネジメントのサイクルを考えると分かり易いと思います。社員が考えているアイデアや社員に属しているノウハウは、言語化・視覚化しない限り社員の頭の中にあるので、組織で共有する事は困難です(の状態)。これが報告書やマニュアルなど言葉を利用して構造化すると(の状態)、組織で共有する土台が出来上がります(の状態)。そして、組織でそのナレッジ(知識)を共有する事で、組織の中の暗黙知として浸透させることができます(の状態)。これは、組織の常識となったり、文化や社風になるといったニュアンスです。
エンタープライズ2.0はナレッジマネジメントを円滑にする1つの手段ですが、「個人の暗黙知」を一気に「組織の形式知」にする事が可能です。
投資効果を明確にするには、これまで暗黙値だった情報が組織で共有できるようになったら、どれだけのメリットが発生するのか?また、反対に、個人が持つ情報やノウハウを暗黙値のまま形式知化しないということは、組織にとってどれだけのデメリットになるのか?これらについて、お客様と一緒に考えます。
中には、金銭的な価値に置き換えて考える事ができる情報、ノウハウもあると思います。これで、エンタープライズ2.0を目指した情報化システムへの対投資効果も、その延長線上として、自然に考えることができるようになるのではないでしょうか?
とはいえ、当社でも、「エンタープライズ2.0を目指しましょう!」と言葉にしながらシステム提案は進めません(苦笑)。
企業における情報基盤構築の考え方、システム化の使い道(提案)として「社内の見える化の重要性」「見える化から見せる化の仕組みの重要性」を訴求する際に、この記事のメッセージを取り入れます。
見せる化の仕組みとして、ほとんどの社員が使わなければならないシステムの導入と活用を考えていきましょう〜ということです。
この記事中では、「ナレッジワーカーの活動や成果物を可視化するために、企業が構築・導入するプラットフォーム」と説明している。(中略)
エンタープライズ2.0をひと言で表現するならば、Web2.0の技術と思想を企業情報システムに活用すること、と言えるだろう。また、該当するサービス例として、社内SNS、イントラブログ、社内Wiki、RSS、エンタープライズサーチ、エンタープライズブックマークなどが挙げられる。
Web2.0は「新しいもの好き」のユーザーが利用します。テクノロジー大好きのイノベーターで、役に立つのか?という視点よりも、ワクワクすると言った視点で利用しています。友人とのコミュニケーション(mixiやSNSなど)、自己顕示(Wikipedia、ブログなど)、感動の共有(ブログやamazonのブックレビュー)など、「便利で楽しい!」もので、これは個人的な、そして自発的な動機です。
対して、エンタープライズ2.0の目的は、経営目標の達成です。個人の暗黙値を形式値にし、組織で共有して、組織の暗黙値とするのも、経営の効率化に他なりません。エンタープライズ2.0は、少なくとも社員の半数以上が日常的に利用するシステムです。
どんな情報を見せて、社員に何を考えさせ、どう行動してほしいのか?
「Web2.0くらい知っているが、何をどう使えば、うちの会社に何が起こるのか?」というお客様がいらしたら、このような視点で具体策を一緒に考えてみてください。

エンタープライズ2.0
Web2.0の技術をエンタープライズ、企業の情報基盤に取り入れようという取り組み、或いはそのシステム全般を示します。Webとの違いは、ユーザーが社員になることです。Webの世界は、「新しいもの好き」が利用していたのに対して、エンタープライズでは少なくとも社員の半数以上が日常の業務で活用しなければ意味がありません
EGM(Employee Generated Media)
従業員が主導的に情報を発信する情報媒体です。これも、Webと比較すると分かり易いと思います。Webの世界では、CGM(Consumer Generated Media)と呼ばれています。インターネットが普及する前は、情報を発信する側は、商品の提供者である企業やマスコミが中心でした。しかし、近年、ブログやSNSを活用して、消費者サイドから積極的に、そして気軽に情報を発信する事が出来るようになり、CGMは企業としても無視できない存在になっています。EGMは、この仕組みをそのまま、企業の情報基盤に取り入れた概念といえます。
mixi世代・デジタル新世代(ネイティブ)
Web2.0を活用して積極的に情報を発信する世代です。情報感度が高く積極的にWebを活用している人(年齢を問わず)を指します。皆さんの会社にも、今年度の内定者や新入社員の中に少なからずいるのでは?

エンタープライズ2.0 Web2.0 ナレッジマネジメント


森戸 裕一 (もりと・ゆういち)
ナレッジネットワーク株式会社 代表取締役
中小・中堅企業を対象にITを活用した経営手法、企業戦略などを提唱する、コンサルティング事業を展開。マイクロソフト社をはじめとするIT企業、自治体などが主催する中小・中堅企業向けIT化支援セミナーの講師も数多く担当し、“ITで元気になるヒント”の数々を提案し続けている。

【第2回】自動化のメリットを内部統制の観点から伝える
【第1回】企業と社員のインタラクティブ(双方向)コミュニケーション