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FLPパビリオン

様々なニュースを読み解く、セールスパーソンのためのニュース解説。(週1回更新/全12回)
お客様のための有効な情報提供に役立つコンサルタントからのアドバイスをご紹介いたします。


内部統制を前に見直せ! ワークフロー:第6回 内部統制へのアプローチでのポイント
(ITmediaエンタープライズ)

連載記事「内部統制を前に見直せ! ワークフロー」を、4週にわたり提案活動に活用する視点でとりあげています。1週目(前号Vol.09をご覧ください。)は、【1】ワークフローは内部統制にどのように関係するのか?法制対応としてワークフローを見直す理由(why)と【2】ワークフローって何?(what)についてとりあげました。2週目(前号Vol.10をご覧ください。)は、【3】ワークフローを切り口に、内部統制関連商品をどのように(how)提案するのか?について、3つのニュースをヒントにご紹介しました。
今号では、内部統制へのアプローチのポイントについて紹介しているニュースをヒントに、お客様のニーズ(最低限必要だから買う)をウォンツ(コレは欲しい)に変えるための提案活動を考えます。

今号でとりあげるニュースでは、"内部統制を進めていく上でのアプローチ"として、2つのポイントを示しています。1つ目は、内部統制のリスク評価を行う上でのテンプレート活用(下記)です。
客観的なリスク評価を行うには、公認会計士やシステム監査に精通したコンサルタントによる統制ノウハウが不可欠だ。だからといって、専門家にコンサルティングを依頼しなければ取り組めないというものではない。専門家が作成したテンプレートを活用するのも一つの方法だ。専門家によるコンサルティングは高くつくことがあるため、テンプレートの活用はコスト的にも現実的だと考えられる。
そして2つ目は、Webサービスを活用したプロセス間の連携(下記)です。
プロセス間の連携を実現しようとするとき、従来の開発手法であればアプリケーションのカスタマイズあるいはアドオン開発が必要となる。BPEL PMのようなプロセスエンジンを用いると、追加開発が必要な部分をミドルウェアで吸収することができる。そのコストメリットは大きい。また、一度デザインしたフローは小さな変更だけで再利用できるため、システムの維持・運用において修正範囲を最小化することが可能だ。
非上場企業であっても、企業規模が中小・中堅であっても、「上場企業から業務委託を受けている」場合や、「上場を目指している」場合に、内部統制対応は必要な取組みです。しかし、中小・中堅企業のお客様が大企業レベルの内部統制を構築するのは現実的ではありません。この点は、私たちが提案活動を行う際の大前提だと思います。ニュースの活用は後述するとして、ご提案しようと考えたものは、お客様にとって現実的なソリューションか?という自問自答は常に必要です。1つ目のポイント、2つ目のポイントともに、コスト面でのメリットがあるため、中小・中堅企業のお客様にとってはとても「現実的」です。
・・・しかし、「コストメリット」を強調した情報提供、ご提案の進め方では、ニュースからのせっかくの良い情報を活用したとは言えません。もちろん、「コストメリット」はお伝えしますが、「コスト重視」に陥らないために、セールスパーソンとして話題の提供順序に配慮します。
これまでのシステム開発は、個別のアプリケーションの再利用における効率化に焦点があてられていました。しかし、現在では、記事にもあるように、個別のアプリケーションという視点ではなく、企業システム全体へと視野が広まっており、また、内部統制対応を考えた場合は、その点こそ重要です。
内部統制への取り組みでは、プロセス連携の実現が重要なポイントになる。そして、開発生産性と運用性を含めて考えると、そのためにはSOAの手法を用いたソリューションが低コストかつ効率的な対策といえる。
こうしたインフラの上に、Webベースのワークフローモジュールをフロントシステムとしてかぶせてやることによって、ユーザーの使い勝手を維持する方法も有効となるだろう。
セールスパーソンが「内部統制のための情報化」という捉え方でお客様に情報を提供すると、「最低限必要な機能なのか・・・」と、とらえられがちです。これでは、「最低限」がキーワードになってしまい、お客様にとってのニーズ=最低限のものは、できるだけコストを抑えるという発想で、価格勝負、「コスト重視」に陥ります。
しかし、SOAの概念でプロセス間の連携を進めれば、結果的には、顧客サービスのクオリティやスピードの向上、あるいはコストダウンをもたらすこともあるため、新たな価値を生み出すソリューションになりえます。ワークフローを切り口に、社内のビジネスプロセスを俯瞰的にとらえる。さらに各業務の結びつきをどのようにするか?を、再考することによって、従来基幹系と呼ばれていた業務でさえ、企業にとっての差別化になります。
セールスパーソンとしては、「内部統制対応を考えたシステムの導入、見直しは、企業の差別化にもつながる」という情報を提供することで、世の中がそうだから、最低限必要・・・、しかもコストメリットの高い手法のご提案、ではなく。まずは、ワークフローを切り口に内部統制を進めることは企業の付加価値になる、というアプローチでお客様が「いいものなら高くても欲しいなぁ」と考えるよう(ウォンツ)話をすすめたところで、低コスト、かつ、効率的な手法はいろいろありますよ、とSOAの手法を用いたソリューションやテンプレートを活用した情報を提供します。
コストが低いからおススメするのではなく、いい情報、いいソリューションだから、おススメする。当然のことですが、そのスタンスを保ってこそ、良い情報をお届けするセールスパーソンです。

統制リスク
内部統制で管理を行った場合に、内部統制が機能せずに虚偽の報告がなされるなど、内部統制の限界や欠陥によるリスクをさします。対して、内部統制が存在しないがために虚偽の報告がなされるなどのリスクを固有リスクと呼んでいます。
Webサービス
WWWの機能(HTTPなどのインターネット関連技術)により、ネットワークを介してソフトウェアを活用できるサービスです。
全テーマのキーワードであるSOAとの違いは、SOAがシステム・アーキテクチャの考え方であるのに対して、WebサービスはSOAを実現するために有効な道具(インターフェース実装技術)と考える事が出来ます。

ワークフロー 内部統制 SOA Webサービス


森戸 裕一 (もりと・ゆういち)
ナレッジネットワーク株式会社 代表取締役
中小・中堅企業を対象にITを活用した経営手法、企業戦略などを提唱する、コンサルティング事業を展開。マイクロソフト社をはじめとするIT企業、自治体などが主催する中小・中堅企業向けIT化支援セミナーの講師も数多く担当し、“ITで元気になるヒント”の数々を提案し続けている。

【第10回】内部統制関連プロダクトの提案力強化【2】ワークフロー
【第9回】内部統制関連プロダクトの提案力強化【1】ワークフロー
【第8回】システム導入を『投資』と考えてもらう
【第7回】内部統制対応を考えたシステム提案の壁と解決策
【第6回】サーバー機能選定のポイントを内部統制対応の視点で伝える
【第5回】社員と社内情報の関係性を明確に。それがルール決めのポイント
【第4回】内部統制に一押しの機能を提案する
【第3回】”社員の思考や行動様式を改善する”という視点でIT活用を提案する
【第2回】自動化のメリットを内部統制の観点から伝える
【第1回】企業と社員のインタラクティブ(双方向)コミュニケーション