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FLPパビリオン

セールスパーソンを取り巻くIT市場環境をニュースから読み解き、お客様への提案、商談現場で
役立つ情報としてお届けします。(週1回更新/全12回) ▼解説者プロフィール
 今月のテーマ「2008年 何がIT市場を変える?大予想」
 第1回 2007年を振り返る
 第2回 2008年ITトレンド Vol.1
 第3回 2008年ITトレンド Vol.2
 第4回 トレンドを踏まえてITプランを考える
毎年年末になると、財団法人日本漢字能力検定協会(本部:京都市/理事長:大久保昇)より、全国公募による一年の世相漢字が発表されます。昨年、2007年のトップ5は、「偽」、「食」、「嘘」、「疑」、「謝」でした。
相次ぐ食品偽装問題、人材派遣業におけるコンプライアンス違反などから、これらの世相漢字がトップを占めたのだと思いますが、今年、2008年は企業にとっても襟を正した経営が求められるのではないかと思います。
また、景気の先行きを考えた場合には、原油高、米国のサブプライム問題なども市場に深い影を落としています。こうした市場環境の中であっても、企業は自社の市場価値を高め、利益を確保していかなければなりません。
企業価値を高めるために、今年2008年も、昨年から継続して日本版SOX法への対応、運用などに追われる1年になりそうです。上場企業が対象となっている日本版SOX法ですが、市場から見た企業経営の透明性や健全性という観点から企業の付加価値を評価されると、その影響は、上場企業の関連・関係会社、取引会社・・・と、非上場企業にまで及んでくると予想できます。
インターネットを通じて情報が瞬時に市場に伝わる現代では、2007年の世相漢字である「偽」、「嘘」、「疑」、「謝」の目はすべての企業に向けられており、このような市場環境で、企業と社会との関わり方を抜本的に見直す契機になっているのが日本版SOX法の施行ではないかと考えています。つまり、日本版SOX法などの法的規制が自社には及ばない場合も、"対外的にどのように見られるか"ということを意識した経営を行っていなければ、ひとつのミスが命取りになりかねないということです。

  レピュテーションマネジメント
それでは、ひとつのミスを命取りにしないための経営を行うには?という視点で考えると、経営の中にレピュテーションマネジメントの概念を取り入れるのがトレンドになるのではないかと考えています。レピュテーションマネジメントとは、文字通り企業の評判(レピュテーション)を高めるための概念です。評判(レピュテーション)というのは、市場から良い評判を受ければ、営業活動の大きな武器になり、逆に、悪い評判を受ければ、規模の大小に関わらず、市場からの撤退を余儀なくされます。
企業規模の大小、上場企業か非上場企業か、などは、市場が企業を選択する理由にはならない時代に突入している、ということ考えた場合、レピュテーションの構成要素である企業統治(コーポレートガバナンス)や社会的責任(CSR)などの概念も、当然、無視できなくなるのではないかと思います。
また、問題が発生してから対外的な説明が二転三転するようでは、発生した問題よりも社内の内部統制体制に市場の目が移り、その結果、その他にも潜在化している問題、隠蔽されている問題が、また後から発生するのではないかという疑念につながります。このようなリスクを解消するためには、内部統制体制の確立と対外的なコミュニケーションの流れを明確化して、情報の一貫性を確保しておかなければなりません。
自社が、市場からどのような評判(レピュテーション)を得たいのかを明確にし、ステークホルダーに明確に説明する、という姿勢が評価される時代になっています。

  2008年 IT活用の考え方
こうした市場環境を踏まえると、企業におけるIT活用の考え方として、
 1.事業継続性の確保のためのIT活用
 2.ステークホルダーとのコミュニケーション経路確保のためのIT活用
 3.良いレピュテーションを創造するためのIT活用
 4.社員個々の社員力を伸ばすための知識流通を意識したIT活用
 5.自社内コミュニケーションを円滑にすることで組織力を伸ばすためのIT活用
 6.関係・関連会社、取引会社などの外部統制を強めるためのIT活用
 7.ビジネスプロセスの可視化による業務改善意識を芽生えさせるIT活用
などが、話題になっていくと予測できます。
また、私たちの立場では、お客様企業にこれらの考え方をお伝えしていかなければならないでしょう。

  2008年 ITトレンド
上記IT活用の考え方より、2008年のITトレンドを予測すると・・・
1.ステークホルダーとのコミュニケーション
  音声、映像などを融合したユニファイドコミュニケーション
  Webにおける市場への訴求性を高めるためのマッシュアップ
  ユビキタスコミュニケーション
2.社内情報統制環境の信頼性と安全性確保
  SOAを意識した業務アプリケーションの導入
  関連・関係会社、取引会社の外部統制のためのSaaS検討
  ミラーリングなどによる信頼性確保のための仮想化システム
3.企業の社会的責任を意識した環境問題への対応
  サーバ機器の統合
  消費電力の少ない情報機器の導入
注目されるのは、これら3つだと思います。
「3.企業の社会的責任を意識した環境問題への対応」については特に注目が集まると思っていますので、次回、2008年ITトレンドVol.2で詳細を展望したいと思います。

>> 2008年ITトレンド Vol.2はこちら


森戸 裕一 (もりと・ゆういち)
ナレッジネットワーク株式会社 代表取締役
中小・中堅企業を対象にITを活用した経営手法、企業戦略などを提唱する、コンサルティング事業を展開。マイクロソフト社をはじめとするIT企業、自治体などが主催する中小・中堅企業向けIT化支援セミナーの講師も数多く担当し、“ITで元気になるヒント”の数々を提案し続けている。

【第1回】2008年 何がIT市場を変える?大予想 : 2007年を振り返る

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