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FLPパビリオン

セールスパーソンを取り巻くIT市場環境をニュースから読み解き、お客様への提案、商談現場で
役立つ情報としてお届けします。(週1回更新/全12回) ▼解説者プロフィール
 今月のテーマ「2008年度のIT予算計画」
 第5回 IT予算の考え方[前編]
 第6回 IT予算の考え方[後編]
 第7回 IT予算の組み方[前編]
 第8回 IT予算の組み方[後編]
今月は、2008年度のIT予算について考えます。
これまで、IT計画(予算)を立てる際は、サーバーの新規購入を考えることが多かったかもしれませんが、2008年度の予算は、サーバーを残すか?統合するか?どちらの選択が会社に対して価値をうむのか?中長期的な投資計画のなかで判断しなければなりません。コンプライアンス不況、ワーキング・プア不況、原油高など資源高による不況・・・企業を取り巻く"2008年の3つの不況"を考えると、企業における2008年度のIT予算が増える見込みは薄いのではないか?と予測できます。しかし、このような環境だからこそ、リスクヘッジとして考えておかなければならないIT化(予算)があると思います。

  2008年度は「守りのIT」
前述のリスクヘッジから考えると、2008年度は、攻めのIT化ではなく、守り−地固め、基礎固め−のIT化を考えた予算組みが必要ではないでしょうか。社内に散在するサーバーを内部統制対応、コンプライアンスの観点で「統合」する、グリーンIT(省電力化)の観点で「統合」する。前号で述べたとおり、「統合」、技術面では「仮想化」がキーワードでしょう。
企業責任として当然の"法令遵守"で、企業経営ががんじがらめになるのは不毛です。しかし、サーバーが企業内に散在するなどの現状のシステムを運用し続けると、コンプライアンス不況に巻き込まれかねません。企業がもつIT資産はもはや膨大です。資産の見直しをグリーンITの視点で考えると、サーバーの設置場所、位置などを見直すことから始めなければいけませんから、ハードウェア面を見ても、タワー型、ラック型が混在しており、置き場所の見直しも大変です。もちろんハードウェア管理だけではありません。バージョンが異なるサーバーの混在は当たり前、クライアントシステムにおけるソフトウェア管理は、情報漏洩面だけでも、WEB監視、デバイス使用制限、メール監視・・・稼動履歴の管理も必要ですから、操作プロセス、プリント・ログ・・管理しなければならないこと、管理し続けることをざっとあげただけでも、管理業務に比例して増大した管理コスト面での見直しは必須といえるでしょう。
管理しなければならないことが多く、管理部門の仕事も増え続け、本来は市場への価値創造とその提供に力点を置かなければならないところを、社員のアクティビティが制限されてしまい、思うように動けないこともあるようです。2008年度は、改めてITでできること、ITが得意なことはITで行い、IT化しているからこそ安心だ、というシステムの構築と社内体制が必要です。

  情報を活用する人材育成予算は?
これら守りのITが必須とされる中、盲点となるのは、そのシステムを利用するユーザー(人材)の育成です。
不況回避を人(社員)の視点で考えると、本来の業務(価値創造)と管理業務の優先順位付け、そしてそれらをきちんと行うタイムマネジメントがさらに重要になってきます。多くの社員が「管理業務」に注力してしまい、最も重要な仕事にエネルギーを注げなくなってしまうかもしれません。これでは、働けど働けど、頑張っても評価されない・・・という状況(ワーキング・プア)に陥ってしまいます。
2008年度は、内部統制対応、グリーンITといった、企業責任(やって当然)の取組みでがんじがらめになるのではなく、企業価値をさらに高めるということを考えなければなりません。システムの利用が当然となり、管理業務やルールも増えた、こうした中では、社員の情報活用力の向上が求められます。会社の中で、これまでと同じように仕事をこなすだけでは、なかなか業績が上がらない環境になってきたため、エネルギーを注ぐポイントを少し変えなければいけません。(どのように考え変えるべきか?については、次号でお話したいと思います。)
つまり+αで情報を活用できる人材がどれほど社内にいるのか?育成するのか?社員の情報活用力を高めるための人材育成の予算について考えているかどうかが2008年度のIT予算化のポイントだと思います。社員の情報活用力を高めなければワーキング・プアとコンプライアンス不況へのリスクヘッジができているとは言い難いでしょう。CIOという役割で、情報戦略を考える人材はもちろん重要ですが、2008年度の情報戦略を考える中、守りのIT(システム)から情報を引き出して、最大限の価値を創造できる「人材を育てる予算」も確保しておかなければいけないのではないかと思います。

  ライセンス管理も見直す
盲点といえば、ライセンス管理も見落としがちです。シンクライアント利用の際の、ライセンス違反なども取りざたされているようです。もちろん、シンクライアントを利用しない場合も同じことです。企業内のソフトウェアはかなりの種類と数ですから、集中管理をしなければ、とても管理しきれないでしょう。管理していたとしても、コンプライアンスの観点でみれば、自社はきちんとライセンス管理を行っているということを証明できる準備も必要ですから、サーバーを統合する、しないという計画に関らず、早い段階で販売会社にきちんとチェックをしてもらうなどして、場合によっては予算化しておかなければなりません。
マイクロソフト カスタマーサービス&サポート
ボリュームライセンスプログラムに関するお問合せ
2008年度は「新たなIT投資」ではなく、「基礎固めのIT投資」と、前述しましたが、4月には、Microsoft社からWindows Server 2008がラウンチされます。企業を取り巻く時流を踏まえると、統合、守りの役割を担う「守りのIT」として、また管理コスト見直しの面で大変魅力的な製品です。詳しくは随時ご紹介していきたいと思います。


森戸 裕一 (もりと・ゆういち)
ナレッジネットワーク株式会社 代表取締役
中小・中堅企業を対象にITを活用した経営手法、企業戦略などを提唱する、コンサルティング事業を展開。マイクロソフト社をはじめとするIT企業、自治体などが主催する中小・中堅企業向けIT化支援セミナーの講師も数多く担当し、“ITで元気になるヒント”の数々を提案し続けている。

【第4回】2008年 何がIT市場を変える?大予想 : トレンドを踏まえてITプランを考える
【第3回】2008年 何がIT市場を変える?大予想 : 2008年ITトレンド Vol.2
【第2回】2008年 何がIT市場を変える?大予想 : 2008年ITトレンド Vol.1
【第1回】2008年 何がIT市場を変える?大予想 : 2007年を振り返る

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